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最近の傾向として、ブランドの爆発的な増加が挙げられる。

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スティーブ・ラフリン氏は、2008年に最初のレイヴンモデル(ナイトストーカー)を製作したが、それ以前はベナラスウォッチの指揮を執っていた。上の写真は、ブランドの最新作のひとつであるレイヴン トレッカーを身につけているところ。

 僕が長年追いかけてきたほとんどの企業では、このプロセス全体を一人の人間が管理している場合が多い。デザインから製造ルートの確保、マーケティング、販売、品質管理、フルフィルメント(受注から配送までの一連の業務)、出荷、カスタマーサービス、アフターサービスまで、一人の人間がハンドルを握っているのだ。しかし、オーシャン7、バシィ、ハリオス、ベナラスなどのブランドは特定のモデルが有効であることを証明すると、市場は拡大し、進化していった。2000年代末にインターネットが普及すると、マイクロブランドの時計も、電子決済、ソーシャルメディア、デジタルフォトへの継続的なアクセス、そして愛好家たちの記事の拡散などを利用して発展してきた。当初の顧客数は少なかったが生産量も少なかったため、規模の拡大を必要としなければ、50人の熱心な顧客のために50本の時計を作ることができた(今でもできる)。

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腕に乗せたフェーラーの37mm ハンドワインド スタンホープ。英国生まれのフェーラーは、独特のスタイル、スイスでの製造、そして十分な資金調達を実現した後発ブランドだ。

 拡大に伴い、市場は進化と衰退の両方を経験した。精通したブランドは、プロセスの各段階でより良い最終製品のためにノウハウを用いて、メーカーや価格帯のスイートスポットを見つけ始めた。形成期ではあったが、いくつかのブランドは雑音のなかから立ち上がり、自分たちが売っているものを買いたいと思ってくれる安定した、時には発展途上の顧客を見つけることができた。アウトドローモのブラッドリー・プライス氏は「この市場で“時計のピーク”はいつ訪れるのだろうかと考えることがあります」と語る。「一方で、時計への関心はますます高まっています……。それと同時に顧客層が拡散して、あまり情熱的ではない顧客たちが増えているのではないかとも考えています」

 最近の傾向として、ブランドの爆発的な増加が挙げられる。これはKickstarterのようなプラットフォームに関連していることは間違いないが、最近の時計熱の高まりとFacebookやInstagramのようなプラットフォームでの拡散も影響している。この世界では、フォーラムは依然として重要な役割を果たしているが、マーケティングとコミュニケーションの部分は、ほとんどがソーシャルメディアと愛好家による記事に移行している。比較的新しいブランドであるウニマティックのジョヴァンニ・モーロ氏は、ソーシャルメディアの重要性について次のように述べている。「私たちのような小さな会社が、広告予算ゼロで、自分たちの製品を多くの人に伝え、見せることができる時代に生きているということは、とても幸運なことです。これは大きな可能性であり、数年前までは考えられませんでした」